真っ白なキャンバス3rdワンマンライブ『Pure White Palette』

 2019年5月3日に渋谷CLUB QUATTROで真っ白なキャンバスの3rdワンマンライブ『Pure White Palette』が開催された。




 真っ白なキャンバスは昨年後半の『1周年ツアー〜 Inchoate Atelier 〜』や『Thanks HEISEI 大感謝祭』などで単独公演は行っていたものの、ワンマンライブと名を冠して行うライブは2018年6月9日に行われた2ndワンマン『Not idle but "idol"』以来となる。


 渋谷CLUB QUATTROはキャパ800を誇る都内でも屈指のライブハウスだが、チケットは事前に完売。シングル『闘う門には幸来たる』の発売やTIF2019メインステージ争奪戦への参加が決まるなどで加速している白キャンの人気を証明する形となった。


 ライブに先駆けては開場前物販や前特典会も行われた。筆者は開始時間の20分前に会場についたのだが、その時点で物販の開始を待つ者がフロアを埋め尽くし階段のほうまで続いている状態であり、当方が購入する際には小野寺梓と鈴木えまのチェキ券が完売になっていた。その後間もなく全メンバーの事前販売分のチェキ券が完売したとのアナウンスがあり、個々のメンバーの人気もグループに合わせて上昇しているのを実感することとなった。


 今回販売されたチケットにはSチケットというものがあり、そちらについては優先入場、楽屋訪問、メンバー指定チェキサイン券の3点の特典が付いていた。その中の楽屋訪問ではファンを前にしてメンバーが自己紹介を行ったり、ワンマンライブへの意気込みを語ったりなどしており、白キャンらしい和やかな空気の中で進行していく。


 ライブではovertureに合わせてメンバー紹介のビデオが流れ、そこから続いて1曲目のアイデンティティが始まる王道の流れ。初っ端からファンの大きな歓声がホールに轟く中で最高のスタートとなった。続く2曲目の初音が流れると同時に麦田ひかるが先頭に立ち、美しい立ち姿からあの曲が披露されることに気づく。「SHOUTだ!」会場にいるファンが予測しない選曲。最初の2曲でテンションが高まる中、それに続く3曲目はこれまたファンが予想しなかったモノクロームが流れる。


 この流れは持ち曲の少なかった白キャンの初期を除けば初の試み。白キャンで一番の盛り上がり曲のSHOUTから一番聴かせる曲のモノクロームへの繋ぎは一つ間違えればライブが崩壊しかねない選択だが、今になって思えばただ盛り上がるだけではなく、曲を聴かせるライブをするのだというメンバーと運営の意思を感じる絶妙のセトリ構成であった。


 その後のMCではメンバーの自己紹介に続いて今回のライブの特別衣装の紹介がなされる。そしてこのMCの終わりには満面の笑みの西野千明の煽りによりテンションをさらに高め次のフェーズに進む。


 白祭、untune、Whatever happens,happens.、清涼飲料水と言った白キャンの中でも個性的な楽曲たちが続き、三浦菜々子と小野寺梓が曲中の煽りを入れファンのボルテージをさらに高める。また、清涼飲料水は6人版での初披露となった。


 曲が終わると橋本美桜がプロと呼ばれるのは伊達ではないと納得させられるそつのない完璧なMCにて白キャン初期のファンの少ない時期を伝聞で振り返るのに続いてBeginのイントロが流れると昔からのファンからは一段と大きな歓声が上がった。それもそのはず、Beginについては披露されるのは実に昨年の11月17日のツアーファイナルぶり。メンバーの入れ替わりや諸々の事情により封印されていた曲の半年ぶりの復活となった。


 そしてそれに続くのは1stシングルのカップリングであったものの、ライブでの披露はお預けとなっていたセルフエスティーム。この曲は各々のメンバーがお気に入りと話題になることが多く、中でもメンバーの鈴木えまはこの曲のダンスがとても好きだと述べている。実際にライブでの初披露を見ると、白キャンの曲の中でも屈指のフォーメーションの美しさであり、その言葉に偽りなしの仕上がりであった。


 そして畳みかけるようにMy fake world。後半の小野寺梓と三浦菜々子のシャウトユニゾンで会場の雰囲気が一段と高まる中、続くは初めて聞くピアノの伴奏。よく聞いてみるとそれがモノクロームであることに気づく。


 モノクロームはこの日初めて6人版の披露となったのだが、それを全く感じさせない橋本美桜の確かな歌声でこれは一瞬たりとも見逃してはならない曲になることを悟る。メンバーが横一列に真っすぐに並び、小野寺梓の切なく情熱的な歌声、三浦菜々子の魂を揺さぶる歌声、西野千明の迫るような歌声が重なり曲に深みを増す。


 そして、麦田ひかるも透明感のある歌声、鈴木えまもその声質を生かしたウィスパーな歌声を会場に響かせる。彼女たちは過去の2ndワンマンではPART-TIME DREAMERのアコースティック版を歌ったことがあるのだが、両名ともあまり自信がない様子であり、卒業したリーダーの立花悠子がフォローを入れる場面も見られたものだ。しかし、この日の2人は一人前のアイドルとして、ダンスや表現だけではなく歌の面でも十分な見せ場を作っていた。


 また、加入した西野千明と橋本美桜は今回のライブにて白キャンのすべての楽曲に参加することとなった。加入してから4か月、その間にメンバーのインフルエンザの大流行やリリースイベントの期間も重なり、レッスンの時間も不足する中でここまでの出来に仕上げたのには称賛を送りたい。新メンバーとしての贔屓目なしに白キャンの重要な戦力となった2名。今後どんな発展をするのか期待がさらに高まる内容であった。


 小野寺梓と三浦菜々子については双方ともに絶好調の仕上がり。その明るく力強い三浦菜々子のパフォーマンスを太陽とすれば、小野寺梓は切なさと蒼く燃え上がる情熱を感じさせる月のようなパフォーマンス。その太陽と月が互いを競い合うように照らしあう姿はまさに圧巻の内容であった。また、この二名が他のメンバーを引っ張っていくぞという意思を感じたのも今回のワンマンの大きな収穫の一つではなかろうか。

 

 彼女たちのそんな姿は結成から一位年半を経過し、単なるビジュアルが良いだけのアイドルではない、現場が盛り上がるだけのアイドルではない、しっかりとした歌とパフォーマンスを届けることのできるアイドルグループとしての真っ白なキャンバスの成熟を感じさせた。


 ラストスパートは全身全霊からのHAPPY HAPPY TOMORROW、本編ラストはPART-TIME DREAMERという文句のない流れ。アンコールは1stシングル闘う門には幸来たるで始まり会場の熱気は最高潮に達した。


 終わりのMCでは一人ずつ今日のライブについてのコメントを行う。

三浦菜々子はファンへの感謝と共に夏に向けての意気込みを

麦田ひかるは今日のライブの楽しさをと最強の夏にしたいと語り

橋本美桜はデビューからの成長と今後の応援よろしくおねがいしますと述べ

西野千明はダンスと歌が苦手な自分が今日ここに立てた感謝を涙を流しながら伝える

この際に横にいた三浦菜々子が西野千明に寄り添い、端にいた小野寺梓が優しく微笑みながら見守っている様子が印象的であった。

鈴木えまは言葉に詰まりながらもみんなありがとうの感謝の言葉を告げる。

最後の小野寺梓は多くの人に来ていただいた感謝と、TIFにかける強い意気込みを語った。


 ラストの曲は自由帳。この曲しかないという選曲に会場にいるファンは最後の力を振り絞り肩を組みながらのシンガロングにて大団円を迎えた。



   (photo by nana(tetsu)@ 


 また今回のワンマンライブではファン一同からのフラワースタンドに加えて、各メンバーへのメッセージ帳のサプライズプレゼントも行われた。終演後のフラワースタンドの下に置かれた一面ファンからのあたたかな言葉で埋め尽くされたメッセージ帳を手にしてメンバーはその喜びをツイートしていた。



 ライブの終わりには2周年記念初東名阪ツアーの開催も発表された。夏のTIF出場を経て、2年目が終わるころの真っ白なキャンバスがどのような進化を遂げているのか、今後もその活躍を楽しみにしたいところだ。



3rdワンマンライブ『PURE WHITE PALETTE』セットリスト powered by むねっちさん


01.アイデンティティ

02.SHOUT

03.モノクローム

MC

04.白祭

05.untune

06.Whatever happens,happens.

07.清涼飲料水 

MC 

08.Begin 

09.セルフエスティーム 

10.My fake world 

11.モノクローム (ピアノアレンジver)

 MC

12.全身全霊

13.HAPPY HAPPY TOMORROW 

14.PART-TIME DREAMER

~アンコール~

15.闘う門には幸来たる

16.自由帳 



◎音楽評論家の宗像明将さんがワンマンライヴのレポートをYahoo!ニュース個人で公開で公開されています。今よりもっと真っ白なキャンバスが好きになる素敵な記事ですので是非ともお読み下さい。
















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