『共に描く』 麦田ひかる&鈴木えま 卒業ライブ

 2020年6月22日(月)に麦田ひかると鈴木えまの卒業ライブ「共に描く」がTSUTAYA O-EASTで無観客で開催された。


 白キャン史上最大規模の会場での本ライブは、元々は真っ白なキャンバスのワンマンライブのために抑えられていたものであったが、昨今の新型コロナウイルスによる影響のため形を変えて開催されることとなった。


 本ライブと合わせてインターネット会も開催されており、ライブ前は三浦菜々子、西野千明、橋本美桜の2期生と3期生の組み合わせ、ライブ後は小野寺梓、麦田ひかる、鈴木えまの初期メンバーの組み合わせで実施。


 この日は麦田&鈴木がラストという事もあり、寄せられるコメントも二人の想い出に触れたものが多数。ライブ前のサイン会で卒業するメンバーとの思い出に触れられたコメントを読み、三浦菜々子が泣き出してしまうこともあった。


 三浦さんはとても情操豊かな人物であるのだが、プロ意識が非常に高いメンバーでもあり、アイドルとして楽しさを伝えるためにファンの見える場面では泣くことはほとんどない。


 そんな三浦さんが思わず感極まって号泣してしまうくらい、本日のライブはファンだけではなくメンバーにとっても特別なものであるというのが感じられる一場面であった。


 前半のインターネットサイン会が終了した後はライブまでの待ち時間に入る。平日ではあるもののSNSでは卒業するメンバーへのメッセージや、今までの白キャンの思い出がひっきりなしに投稿される。


 久しぶりのライブを楽しみにしつつも、ライブが始まって欲しくない。各々がそんな複雑な思いを抱きながら開演の時を待つ。


 真っ黒な配信画面にスポットライトが灯り、SEが流れる。


 麦田ひかるが止まっていた時を動かし始める。白キャンの始まりにはやはり彼女の美しいダンスが似合う。


 SEが終わりになると鈴木えまが先頭に立つ。このフォーメーションから始まる一曲目は『全身全霊』。


 私を含め多くの人はアイデンティティ始まりを予想していたところに白キャンの中でもメッセージ性の強い本曲の登場。


 メンバー各々の気合の入った、それでいてどこか寂しそうな表情から本日のライブへの思いが画面越しでもダイレクトに伝わってくる。


 三浦菜々子が涙を浮かべ、それにつられて西野千明と小野寺梓も涙を流す。橋本美桜も溢れる気持ちを携えながらパフォーマンスをする中、麦田ひかるは美しく、鈴木えまは儚く緩やかに踊る。


 いつもと変わらぬその自然体の様子はまるで残るメンバーに大丈夫だよと微笑んでいるようにも見えた。


 2曲目は『PART-TIME DREAMER』。昨年のTIFのメインステージ争奪戦での印象が強い曲であるが、決して順風満帆ではなかった初期の白キャンを表すような一曲でもある。

 

 落ちサビ前のフォーメーションで、麦田ひかると目を泡わせた小野寺梓は再度大粒の涙を流す。


 それでも続く落ちサビの場面では涙を流すのをこらえ凛々しく歌い上げる小野寺梓の姿が今日にかける思いをさらに強く感じさせた。


 そして3曲目は初披露の『ダンスインザライン』。本日のライブ開催にあたり、その披露の有無がもっとも注目されていた一曲。


 本日の6人での披露は最初で最後となるが、一切の妥協など感じられないパフォーマンスにライブのボルテージはさらに高まる。


 4曲目は『HAPPY HAPPY TOMORROW』。曲間では小野寺梓が「現体制ラストライブだけどハッピーに楽しんでいきましょう」とあおりを入れ、メンバーもカメラに満面の笑みを向けてファンに幸せを届けていた。


 続くSEでは自己紹介に続き無観客で配信している会場の様子が紹介され、EASTという大きな会場でライブが出来るまで白キャンが大きくなったことについて小野寺梓がファンにお礼の気持ちを述べる。


 そのMCの合間には麦田ひかるが小野寺梓のポニーテールを直す一面があり、画面の向こう側のファンはその見慣れた光景を漏らさないように目に焼き付ける。


 MCに続いては『いま踏み出せ夏』、『白祭』というアップテンポの曲が披露され、さらにライブの熱が上がる。


 SEを挟んで披露される7曲目は『パーサヴィア』。曲紹介では西野千明が「サビの歌詞が今の状況に似ているので、この曲を聴いて皆さんの力になれれば良いなと思います」と語る。


 新型コロナウイルスという誰しも予想しなかった事態。”踏ん張って、耐えて、もう一歩、夜明けを信じている、未来を描く”と何度も繰り返される激励の歌詞にメンバーもファンも今が踏ん張りどころだという思いを共有する。


 8曲目は『セルフエスティーム』。白キャンの中でもエモーショナルな部分が強い本曲の登場にライブが終盤に差し掛かりつつあることを感じさせられる。


 本曲は冒頭の麦田ひかるのソロダンスが見所の一つであるのだが、配信では歌っているメンバーにカメラが向いていた。歌っているメンバーにカメラが向くのは当然であり、そのことは仕方ないことである。


 しかしながら小野寺梓は後日に自身のYouTubeにてまとめた「現体制ラストライブの裏側」の動画では、どうしても麦田ひかるのラストとなるセルフエスティームのダンスシーンをファンに見てもらいたいとの思いから、配信とは異なるアングルで撮られた映像を提供してもらい使用している。まだ見られていない方は是非ともその雄姿を見届けて欲しい。


 9曲目は『らしさとidol』こちらも本日が初披露であり、現在の6人の体制で行うのがラストとなる一度きりとなるの曲。アイドルとは何かを問う強いメッセージを持つ本曲にメンバーそれぞれが抱える思いをパフォーマンスに表現する。


 「ひとりひとり違う道を」という歌詞が重く心に突き刺さる。


 そして部隊が暗転したと思いきや、メジャーデビューシングル「桜色カメラロール劇場版公開」のエイプリルフールの日に流れた映像が流れ、それが終わるとライトが点灯し曲が始まる。


 本曲を収録するときに麦田ひかるの卒業は決まっていたとのことであるが、それに続き鈴木えまも卒業することとなった。そんな二人が参加するラストシングルは新たな夢へと向かっていく応援のメッセージのように響く。


 MCを挟んでのラストフェーズはお披露目ライブのセトリに沿って曲が披露される。


 『アイデンティティ』のイントロと共に現在残っている初期メンバー3人シルエットが浮かび上がる。現在の衣装とは異なる形、スポットライトが点灯するとそこには白キャンのデビュー当時の衣装に身を包んだ小野寺梓。麦田ひかる、鈴木えまが立っていた。


 アイデンティティ白キャン初の楽曲で初期メンバーには特に思い入れの深い一曲。また、メンバーの加入と共に歌割が変化していっているのだが、歌い出しは初期のオリジナルの歌割で披露された。その後曲が進むにつれて2期生の三浦菜々子、3期生の西野千明、橋本美桜が加わっていき最終的には6人となるという心にくい演出。


 落ちサビ前は小野寺梓。麦田ひかる、鈴木えまの初期メンバーで前に出て歌い、今までの思い出を振り返るかのように目を合わせる。


 これだけでもファンの涙は止まらないところであるが、これに加えて画面ではアイデンティティのMV映像が被せて流され、2018年に卒業している初代リーダー立花悠子も登場するというこれ以上ない感動的な演出となった。


 12曲目は白キャンが最も多く披露している曲である『SHOUT』が披露。この日の熱量のピークとなる1曲は西野千明と橋本美桜が歌とダンスで魅せ、小野寺梓と三浦菜々子は圧巻の存在感を示す。そして麦田ひかるのパフォーマンスは芸術作品のように美しく、鈴木えまは儚く可憐なその世界観を表現する。


 ラストを飾るのは『自由帳』。近年はライブで披露されることはめっきりと少なくなってしまったが、大事なライブの締めはこの曲しかない。肩を組みながらのオーイングが行われ、ライブは大団円を迎えた。


 本編終了後にはファンからの卒業証書と卒業アルバムと花束の贈呈が行われ、卒業する二人がお礼の言葉を述べた後にステージから退出する。


 その後に白キャンの新体制についてのお知らせとしてロゴとコンセプトの変更と新メンバー追加のアナウンスがなされたのだが、三浦菜々子が涙を堪えきれずにコメントすると橋本美桜も感極まった感じで声が上ずる。小野寺梓と西野千明は涙を流しながらも健気に頑張ろうとする姿が最後の最後まで印象的であった。


 初期から長らく真っ白なキャンバスを支えてきた麦田ひかると鈴木えま。白キャンの独特のキャラクターを担ってきた二人の卒業は誠に惜しいところであるが、夢に向かって進んでいく二人の未来を祝福したい。



麦田ひかる コメント

「今日で最後のライブだったんですけど、最初の頃から白キャンに関わることが出来てとても良かったと思います。今まで本当にありがとうございました。」


鈴木えま コメント

「こういう風に卒業ライブが出来て本当にうれしいです。本当だったらみんなにお会いして卒業したかったんですけど、今の状況だと厳しかったのでライブ配信するという形になったんですけど、最後ライブを見せることが出来てよかったです。本当に皆さん今までありがとうございました。初期からやって来て色々あったけど楽しかったです。自分は卒業しちゃうんですけど、これからも白キャンをよろしくお願いします。」



『共に描く』 セットリスト

1.全身全霊 

2.PART-TIME DREAMER

3.ダンスインザライン

4.HAPPY HAPPY TOMORROW

5. いま踏み出せ夏

6.白祭

7.パーサヴィア

8.セルフエスティーム

9.らしさとidol

10.桜色カメラロール 

11.アイデンティティ 

12.SHOUT

13.自由帳







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